こんにちは、岡山矯正歯科の院長 田川 淳平です。
「歯並びをきれいにしたい」と思ったとき、最初に気になるのはやはり費用の問題ではないでしょうか。
矯正歯科での治療は、虫歯治療や歯のクリーニングのように数千円〜数万円で終わるものではなく、数十万円から百万円かかることも珍しくありません。
たとえば、ある20代の女性の患者さんは「出っ歯を治したい」と相談に来られました。
口元の見た目を気にしてマスクを外せなかったり、写真を撮るときに笑顔を作れなかったりすることに悩んでいたのです。
しかし、矯正治療の費用を聞いたときに「こんなにかかるんですか?」と驚かれ、矯正治療を始めるかどうか迷われていました。
一方で、30代の男性の患者さんは「ガタガタの歯並びを子どもの頃から気にしてきたけれど、今さら治せるのだろうか」と相談に来られました。
就職や結婚など人生の節目を迎える中で「きれいな歯並びで人前に立ちたい」という思いが強くなったのですが、やはり費用の高さが大きな壁となっていました。
このように、矯正治療を希望される多くの患者さんが「やりたいけれど高い」「一括払いは無理かもしれない」と感じているのが現実です。
ですが、そこで諦める必要はありません。
実は、デンタルローンを利用すれば、まとまった費用を一度に用意しなくても、月々の分割払いで無理なく矯正治療を始められるのです。
例えば、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で100万円かかるケースでも、デンタルローンを利用すると月々1万円〜2万円程度の支払いで矯正治療が可能になることもあります。
これは「車をローンで購入する感覚」に近く、生活費を圧迫せずに歯並びを整えることができます。
さらに、矯正治療は単に「見た目をきれいにする」だけではありません。
出っ歯やガタガタの歯並びは、歯磨きを難しくしたり、噛み合わせのズレによる不具合の原因になったりすることがあります。
つまり、矯正は美容と健康の両方に投資する行為でもあるのです。
この記事では、矯正歯科の費用とデンタルローンの仕組みを解説しながら、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いや、出っ歯・ガタガタといった症例ごとの費用の目安についても詳しくお伝えしていきます。
費用面で矯正治療を諦めかけている方にとって、「分割払いならできるかも」という前向きな気持ちを持っていただけることがこの記事の目的です。

- 矯正治療にかかる費用の目安
- デンタルローンとは?仕組みと特徴
- 矯正歯科で利用できるデンタルローンのメリット
- ワイヤー矯正とマウスピース矯正の費用比較
- 出っ歯・ガタガタの治療にかかる費用とローンの活用例
- デンタルローンを利用する際の注意点
- デンタルローン以外の支払い方法(院内分割・クレジットなど)
- どんな人にデンタルローンが向いている?
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
1. 矯正治療にかかる費用の目安
矯正治療の費用は、「治療方法」「症例の難易度」「治療期間」によって大きく変動します。
ここでは、代表的な矯正方法であるワイヤー矯正とマウスピース矯正を中心に、その費用の目安を詳しく解説します。
1-1. ワイヤー矯正の費用
ワイヤー矯正(表側矯正)は、もっとも一般的な矯正治療法です。
歯の表側にブラケットとワイヤーを装着し、力を加えて歯を動かしていきます。
- 費用の目安:70万円〜100万円前後
- メリット:幅広い症例に対応でき、重度の出っ歯やガタガタにも有効
- デメリット:装置が目立ちやすい、口内炎ができやすい
例えば、強い出っ歯の歯並びでも、ワイヤー矯正であればほとんどのケースに対応可能です。
そのため、確実性を重視したい患者さんに選ばれることが多い方法です。
1-2. 裏側矯正の費用
裏側矯正(リンガル矯正)は、歯の裏側に矯正装置をつけるため、周囲から装置がほとんど見えません。
- 費用の目安:100万円〜150万円前後
- メリット:見た目に配慮できる
- デメリット:費用が高め、慣れるまで発音に影響することもある
「人前で話す仕事をしている」「できるだけ装置を見せたくない」という方に人気の方法ですが、費用はワイヤー矯正よりも高額です。
1-3. マウスピース矯正の費用
マウスピース矯正(代表的なものはインビザラインなど)は、透明のマウスピースを定期的に交換して歯を動かす方法です。
- 費用の目安:80万円〜120万円前後
- メリット:目立ちにくく取り外し可能、衛生的
- デメリット:装着時間を守らないと効果が出にくい
特に、軽度〜中度の出っ歯やガタガタに向いていますが、近年は技術の進歩により抜歯を伴う複雑な症例でも対応できるようになっています。
1-4. 部分矯正の費用
「前歯の1本のズレだけ気になる」「下の前歯のガタガタだけ治したい」という場合は、部分矯正で対応できるケースもあります。
- 費用の目安:30万円〜50万円前後
ただし、部分矯正では根本的な噛み合わせの改善が難しい場合もあるため、適応症例は限られます。
1-5. 治療費に含まれるその他の費用
矯正治療では、矯正装置代以外にも以下のような費用がかかります。
- 初診相談料・精密検査料・診断料:5万円〜10万円前後
- 毎回の調整料:5,000円〜1万円程度
- 保定装置(リテーナー)費用:数万円〜
つまり、矯正治療費の総額は「基本料金+調整料+保定装置費用」となり、トータルで100万円を越えることも珍しくありません。
1-6. なぜこれほど高額になるのか?
「矯正治療ってどうしてこんなに高いの?」と疑問に思う患者さんも多いです。
その理由は、長期間にわたる専門的な管理や、高度な技術・設備が必要だからです。
例えば、マウスピース矯正ではデジタルスキャナーや3Dプリンターを用いたシミュレーションが行われますし、ワイヤー矯正でも定期的な微調整が必要です。
こうした手間と技術が、矯正治療費に反映されているのです。
2. デンタルローンとは?仕組みと特徴
矯正治療を検討する患者さんからよく聞かれるのが「分割払いはできますか?」「デンタルローンはクレジットカードと何が違うんですか?」という質問です。
ここで登場するのが、デンタルローンと呼ばれる仕組みです。
2-1. デンタルローンとは?
デンタルローンとは、矯正治療やインプラントなど保険が適用されない自由診療の費用を対象とした専用ローンのことです。
一般の消費者ローンやクレジットカードの分割払いと比べて、金利が低めに設定されていることが多いのが特徴です。
例えば、クレジットカードの分割払いでは金利が年15%前後になることもありますが、デンタルローンでは年4〜8%程度に抑えられるケースがあります。
そのため、返済総額を大幅に減らすことができるのです。
2-2. 仕組みと流れ
デンタルローンの利用方法はシンプルです。
- 矯正歯科でカウンセリング・検査・診断を受け、治療内容と費用を確認
- 提携するローン会社に申し込み
- 審査(勤務先や収入、信用情報の確認)
- 承認後、ローン会社が治療費を歯科医院へ立替払い
- 患者さんはローン会社へ毎月分割で返済
つまり、患者さんは医院に直接「分割で払う」のではなく、ローン会社に毎月返済していくイメージです。
2-3. 返済回数と期間
返済回数は、2回〜120回(最長10年程度)まで幅広く選べることが多いです。
たとえば総額100万円の矯正治療を60回払いにした場合、金利によりますが月々15,000円〜20,000円程度で返済できることもあります。
これは毎月のスマホ代や習い事の費用と同じくらいで、無理なく続けられる額と言えるでしょう。
2-4. デンタルローンの特徴まとめ
- 自由診療に特化している(矯正・インプラント・審美歯科など)
- 金利が低めで長期分割が可能
- 審査が必要(収入・勤務先・信用情報を確認)
- 一括で支払わなくてもすぐ治療を始められる
つまり、デンタルローンは「まとまった貯金はないけれど、今すぐ治したい」という患者さんにとって、とても強力な選択肢になるのです。

3. 矯正歯科で利用できるデンタルローンのメリット
デンタルローンを利用することで得られるメリットは多岐にわたります。
単なる「分割払い」という以上に、患者さんの気持ちを前向きに変える大きな力を持っています。
3-1. まとまった資金がなくても治療を始められる
最も大きなメリットは、一括で数十万円〜百万円を用意する必要がないことです。
例えば、出っ歯の矯正でマウスピース矯正を選んだ場合、総額で100万円になることもあります。
これを現金一括で支払うのは、多くの患者さんにとって大きな負担です。
ですが、デンタルローンを使えば「月々15,000円で始められる」となり、一気に現実味を帯びてきます。
3-2. 計画的に返済できる
デンタルローンは返済回数を選べるため、自分のライフスタイルに合わせて計画を立てられるのもメリットです。
「なるべく早く返したいから36回払い」「毎月の負担を減らしたいから60回払い」といった調整が可能です。
これにより、家計のやりくりを圧迫することなく治療を続けられます。
3-3. クレジットカードより金利が低い
先ほども触れましたが、デンタルローンは一般的にクレジットカードより金利が低めです。
長期の分割払いを考えるなら、この差は非常に大きく、返済総額で数万円〜数十万円の違いになることもあります。
3-4. 早く矯正治療を始められる
「結婚式までに出っ歯を治したい」「就活前にガタガタの歯並びを整えたい」など、矯正治療にはタイミングが重要なことも多いです。
デンタルローンを利用すれば、貯金が貯まるのを待たずに矯正治療を開始できるため、大切なイベントに間に合わせることができます。
3-5. 精神的な安心感が得られる
「いつか矯正したいけど、お金がたまってから…」と先延ばしにしている間に、歯並びの悪化や虫歯・歯周病が進行してしまうリスクもあります。
デンタルローンを使えば「もう矯正治療を始めている」という安心感を得られ、前向きな気持ちで日常生活を送れるのです。
3-6. 医療費控除の対象になる場合も
矯正治療が医療目的で行われる場合(咬合異常や機能改善など)、支払った費用は医療費控除の対象になることがあります。
デンタルローンで分割して支払った場合でも、その年に実際に支払った金額を控除の対象にできるため、節税効果が期待できます。
4. ワイヤー矯正とマウスピース矯正の費用比較
矯正治療を検討する患者さんが必ずといっていいほど迷うのが、「ワイヤー矯正」と「マウスピース矯正」のどちらを選ぶべきか」という点です。
見た目の違いや矯正装置のつけ心地だけでなく、費用の面でもそれぞれ特徴があります。
4-1. ワイヤー矯正の費用の特徴
ワイヤー矯正は、歯の表側にブラケットをつけてワイヤーで力を加える方法で、長い歴史と実績があります。
- 費用の目安:70万〜100万円前後
- 費用が変わる要因:抜歯の有無、治療期間の長さ、医院の料金体系
例えば、出っ歯や強いガタガタがある場合は、抜歯が必要になることもあり、その分治療期間が長くなり費用も高めになります。
ただし、幅広い症例に対応できる安定感があり、「どんな歯並びでも治療できる可能性が高い」という安心感があるため、選ばれる方も多いです。
4-2. マウスピース矯正の費用の特徴
マウスピース矯正(インビザラインなど)は、透明なマウスピースを一定期間ごとに交換して少しずつ歯を動かす治療方法です。
- 費用の目安:80万〜120万円前後
- 費用が変わる要因:症例の難易度(軽度の部分矯正か、全体矯正か)、アライナーの枚数
「軽度のガタガタを整えるだけ」のように枚数が少ない場合は比較的安く済みますが、「出っ歯を抜歯してしっかり治す」ようなケースでは、アライナーの枚数が多くなり費用も高くなります。
4-3. 費用面での違いを整理
ワイヤー矯正とマウスピース矯正は、費用面では大きく重なります。
- ワイヤー矯正は比較的下限が安め
- マウスピース矯正は上限が高め
つまり、「費用をできるだけ抑えたい」ならワイヤー矯正が有利なこともありますが、「目立たず快適に治療したい」場合はマウスピース矯正に魅力があります。
4-4. 支払い方法での考え方
費用の違いに悩む方でも、デンタルローンを利用することで月々の支払い額を大きく変えずに選択できることがあります。
- ワイヤー矯正(80万円・60回払い)→月々約13,000円
- マウスピース矯正(100万円・60回払い)→月々約16,000円
「3,000円の差であれば、見た目に配慮したいからマウスピース矯正にしよう」という方も少なくありません。
4-5. 患者さんの声(例)
- 20代女性「費用は高めでも、営業職なので目立たないマウスピース矯正を選びました」
- 30代男性「一番確実性が高いのはワイヤー矯正だと説明を受けたので、仕事に支障がない範囲で選びました」
どちらの選択にも一長一短がありますが、費用の支払い方法を工夫することで「自分に合った治療法」を無理なく選べるのです。
5. 出っ歯・ガタガタの治療にかかる費用とローンの活用例
矯正治療を希望される患者さんの多くは、「出っ歯」や「ガタガタの歯並び」を改善したいと考えています。
それぞれのケースで、どのくらい費用がかかり、デンタルローンを使うとどうなるのかを具体的に見ていきましょう。
5-1. 出っ歯の治療例
出っ歯の矯正は、前歯を後ろに下げるために抜歯が必要になるケースが多いです。
- 費用の目安:90万〜110万円(全体矯正の場合)
- 治療法:ワイヤー矯正・マウスピース矯正どちらも対応可能
デンタルローンを60回払いにした場合:
- 総額100万円 → 月々17,000円前後
「一括では無理でも、毎月2万円以内なら払える」という患者さんは多く、特に結婚式や就職活動などライフイベントを控えた方に選ばれることが増えています。
5-2. ガタガタの歯並びの治療例
歯が重なって生えているガタガタのケースでは、歯を並べるスペースを作るために抜歯や歯の形を少し削る(IPR)を行うことがあります。
- 費用の目安:80万〜100万円(全体矯正)
- 治療法:比較的軽度ならマウスピース矯正、中〜重度ならワイヤー矯正
デンタルローンを利用した場合:
- 総額90万円 → 月々15,000円前後(60回払い)
これにより、「ガタガタを治したいけど、100万円の一括は無理」という方でも治療を始めやすくなります。
5-3. 部分矯正の例
「ガタガタが気になるけど、上の前歯だけ治したい」という部分矯正もあります。
- 費用の目安:30万〜50万円
- デンタルローン利用例:総額40万円 → 月々7,000円前後(60回払い)
コンビニの支払い程度で治療が進むので、若い世代の患者さんにも人気です。
5-4. ライフイベントとデンタルローン
- 就活前:「面接で印象を良くしたいから出っ歯を治したい」
- 結婚式前:「写真に自信を持ちたい」
- 子育て世代:「子どもにお金がかかるので、一括は難しいが分割なら可能」
こうした人生の節目に合わせて、デンタルローンは強い味方になります。
5-5. 患者さんの声(例)
- 20代女性「出っ歯を気にしていたけど、デンタルローンで月1万5千円ならやろうと思えました」
- 40代男性「ガタガタの歯並びを整えたくても家計が心配だったが、分割で負担を減らして無理なく始められました」
6. デンタルローンを利用する際の注意点
デンタルローンは便利な制度ですが、「どんな人でも、どんなケースでも最適」というわけではありません。
利用を検討する際には、知っておくべき注意点がいくつかあります。
事前に理解しておけば、後悔のない選択につながります。
6-1. 審査が必要
デンタルローンを利用するには、金融機関や信販会社による審査が行われます。
- 安定した収入があるか
- 他のローンやクレジットの返済状況に問題がないか
- 年齢や勤務先、勤続年数
これらをもとに「返済能力があるかどうか」を判断されます。
例えば、フリーランスや転職したばかりの方は審査に時間がかかることがあります。
学生の方も、親御さんが保証人になれば通るケースが多いですが、必ずしも誰でも利用できるわけではないことを覚えておきましょう。
6-2. 金利がかかる
「分割払いで気軽に始められる」とはいえ、当然ながら金利(利息)が発生します。
一括払いと比べれば、総額が数万円〜十数万円高くなる場合があります。
例)治療費100万円を60回払い(年利6%)で組むと → 返済総額は約116万円前後になることも。
「利息分は将来の安心を買うための必要経費」と考えられるかどうかがポイントです。
6-3. 返済計画を立てる必要がある
ローンは「契約したら終わり」ではなく、長期にわたる返済計画が必要です。
月々の支払いが生活費を圧迫すると、精神的なストレスになりかねません。
- 「毎月1万円なら安心」
- 「2万円までなら無理なく払える」
といった基準をあらかじめ家庭の収支と照らし合わせて考えることが大切です。
6-4. 途中で返済をやめられない
矯正治療は長期間にわたりますが、もし引っ越しや転職で通院が難しくなっても、ローンの返済は継続しなければなりません。
矯正治療を中断しても、ローン会社への支払い義務は残る点に注意が必要です。
6-5. 信用情報に影響する
返済が滞った場合は、信用情報に記録され、今後の住宅ローンや自動車ローンに影響を与える可能性があります。
計画的に返済を続けることがとても大切です。
6-6. 医院によって取り扱いが異なる
すべての矯正歯科でデンタルローンを利用できるわけではありません。
医院がローン会社と提携していなければ利用できない場合もあるため、事前に確認する必要があります。

7. デンタルローン以外の支払い方法(院内分割・クレジットなど)
デンタルローンは便利ですが、必ずしも唯一の選択肢ではありません。
矯正歯科によっては、独自の分割制度やクレジット払いを導入している場合もあります。
自分のライフスタイルに合わせて、複数の方法を比較検討することが大切です。
7-1. 院内分割払い
医院が独自に設定している分割払いです。
多くの場合、無利子またはごく低い手数料で分割できるのが大きな魅力です。
- 例)契約時に30万円 → 残りを24回払い(利息なし)
- メリット:金利がかからない、返済総額が安い
- デメリット:分割回数が少ないことが多く、月々の負担が大きめになる
「金利を払いたくない」という方には特におすすめですが、返済期間が短いため「毎月の負担が重すぎる」と感じる人もいます。
また、院内分割を導入していないクリニックもたくさんあります。
7-2. クレジットカード払い
クレジットカードを利用して分割やリボ払いを選択する方法です。
- メリット:手続きが簡単、ポイントやマイルが貯まる
- デメリット:金利が高い(年15%前後)、返済総額が大きくなる可能性
「マイルを貯めたい」「カード払いの管理に慣れている」という方には便利ですが、長期的に見ると負担が大きくなるので注意が必要です。
7-3. 現金、振込やクレジットカードでの一括払い
もちろん、現金などで一括払いする方法もあります。
- メリット:金利ゼロ、返済の心配がない
- デメリット:まとまった資金が必要
まとまった貯金がある方にとっては最も経済的な方法です。
7-4. 医療費控除を活用する
どの支払い方法を選んでも、条件を満たせば医療費控除を利用できます。
矯正治療は見た目だけの目的では対象外になることもありますが、出っ歯やガタガタを改善して「噛み合わせを整える」「発音を改善する」といった医療目的であれば控除対象になるケースがあります。
結果的に、税金が戻ってくることで実質的な負担を減らせます。
7-5. 支払い方法を選ぶときの考え方
- 「金利は払いたくない」→ 院内分割 or 一括払い
- 「月々の負担を最小限にしたい」→ デンタルローン
- 「ポイントやマイルを貯めたい」→ クレジットカード
支払い方法に「正解」はなく、自分の生活スタイルや価値観に合わせて選ぶことが一番です。
8. どんな人にデンタルローンが向いている?
デンタルローンは、誰にでも必ず必要というわけではありません。
経済状況やライフスタイルによって「向いている人」と「そうでない人」がいます。
ここでは、デンタルローンの利用が特におすすめできるケースを紹介します。
8-1. 一括払いが難しいけれど早く矯正を始めたい人
「出っ歯がコンプレックスで、マスクを外すのが苦手」「就活までにガタガタの歯並びを治したい」と考えている方の中には、「貯金がたまってから」と先延ばしにしてしまう人も多いです。
しかし矯正治療は、開始が早ければ早いほど結果につながりやすいもの。
デンタルローンを使えば「まとまった資金がなくても、今すぐ始められる」という大きなメリットがあります。
8-2. 毎月の支出を安定させたい人
「一度に大金を使うと生活に影響する」という方にもローンは向いています。
たとえば、子育て世代や住宅ローンを抱えている方は、突発的に100万円を支払うのは現実的ではありません。
デンタルローンなら毎月1万円〜2万円の支払いに抑えられるため、計画的に家計を管理できます。
8-3. ライフイベントを控えている人
- 結婚式を1年後に控えている花嫁さん
- 面接や人前で話す機会が増える大学生
- 成人式や卒業式に向けて準備をする若者
こうしたライフイベントでは、歯並びが写真や印象に大きな影響を与えます。
「その時までにきれいにしたい」という希望に応えるためには、デンタルローンで早めに治療を始めるのが現実的な選択です。
8-4. 医療費控除も意識したい人
デンタルローンを利用しても、その年に実際に支払った分は医療費控除の対象になります。
「返済しながら税金の還付も受けられる」と考えると、経済的なメリットをさらに感じられるでしょう。
8-5. デンタルローンが向いていないケース
逆に、以下のような方はローンを無理に利用しないほうがよい場合もあります。
- 安定収入がなく、返済計画が立てられない人
- すでに他のローンやカード支払いが多く、家計に余裕がない人
- 利息をできるだけ払いたくない人(この場合は医院の院内分割や一括払いの方が向いている)
「今の自分にはどれが合っているか」を客観的に見極めることが大切です。

9. よくある質問(FAQ)
デンタルローンを検討している患者さんから、矯正歯科ではよく似た質問を受けます。
ここでは代表的な疑問を一つひとつ解説していきます。
Q1. デンタルローンの審査は厳しいですか?
→ 一般的な銀行ローンほど厳しくはありません。安定した収入があれば、多くの場合は通過します。学生や主婦の方でも、親や配偶者を保証人にすることで利用できるケースがあります。
Q2. 学生でも利用できますか?
→ はい、可能です。ただしアルバイト収入だけでは難しいこともあり、親御さんの同意や保証人が必要になることが多いです。「成人式までに出っ歯を治したい」という学生さんが実際に親御さんと一緒に契約される例もよくあります。
Q3. ワイヤー矯正とマウスピース矯正でローンの条件は変わりますか?
→ 仕組みは同じですが、治療費総額が異なる場合には月々の返済額が変わることになります。例えば、ワイヤー矯正で80万円なら月々1万3千円程度、マウスピース矯正で100万円なら月々1万6千円程度といったイメージです。
Q4. 返済中に矯正治療を中止したらどうなりますか?
→ 矯正治療を中止しても、ローン会社への返済は契約通り継続しなければなりません。医院によっては中止時に一部返金がある場合もありますが、ローン返済の義務は残ります。
Q5. 医療費控除は受けられますか?
→ 出っ歯やガタガタなど、咬合異常を改善する医療目的の矯正であれば対象となります。美容目的のみの場合は対象外になるので、矯正歯科医師に確認しておきましょう。デンタルローンを利用していても、実際に支払った額を控除できます。
Q6. デンタルローンとクレジットカード分割、どちらがお得ですか?
→ 長期的に見ると、金利が低いデンタルローンの方が有利です。クレジットカードは手軽ですが、年15%前後の利率になると総額が大きく膨らみます。
Q7. ボーナス払いはできますか?
→ ローン会社によっては可能です。毎月の負担を減らし、ボーナスで多めに支払うことで利息を抑える方法も選べます。
Q8. 途中で一括返済はできますか?
→ ローン会社によっては可能です。その場合、未払い利息が減るため総額を抑えられます。「余裕ができたから早めに返済したい」という方に適しています。
Q9. 未成年でも利用できますか?
→ 未成年の場合は、親権者の同意が必須です。親御さんが契約者となる形で利用するケースがほとんどです。
Q10. ローンの利用を知られたくないのですが?
→ 個人情報は厳重に扱われるため、第三者に知られることはありません。返済は銀行口座からの引き落としが一般的で、周囲に知られるリスクは低いです。
10. まとめ
矯正治療は「見た目を良くするだけの贅沢な医療」と誤解されることもありますが、実際には出っ歯やガタガタといった歯並びの改善は、口元の印象だけでなく、噛み合わせや将来の健康に直結する大切な医療行為です。
しかし、その大切さを理解していても、実際に治療を始めるとなると「費用の高さ」が最大のハードルとなります。
ワイヤー矯正であっても80〜100万円、マウスピース矯正では100万円かかることも珍しくありません。
「やりたいけれど一括払いは難しい」と悩む患者さんが多いのも当然です。
そこで力を発揮するのがデンタルローンです。
一括払いが難しくても、分割にすることで月々1万円〜2万円程度の負担で矯正を始められるケースが増えています。
これは携帯代や習い事の費用と同じくらいの金額で、「これなら自分でも払えるかもしれない」と感じる患者さんは少なくありません。
10-1. デンタルローンの強みを振り返る
- まとまった資金がなくても矯正治療を開始できる
- ワイヤー矯正・マウスピース矯正どちらにも対応可能
- 長期分割で計画的に返済できる
- ライフイベントに間に合わせて矯正治療を始められる
- 医療費控除を活用できる可能性がある
つまり、費用面で矯正治療を諦めていた方にとって、治療を「今すぐ現実にする」ための大きな助けになるのです。
10-2. 注意点も忘れずに
もちろん、便利な仕組みにはリスクも伴います。
審査が必要であったり、金利が発生するため一括払いより総額が高くなることもあります。
また、矯正治療を中断しても返済は続くという点も知っておくべきです。
だからこそ、自分の生活に合った無理のない返済計画を立てることが重要です。
10-3. 選択肢はデンタルローンだけではない
医院独自の分割払い(院内分割)、クレジットカードの分割払いなど、支払い方法にはさまざまな選択肢があります。
大切なのは「どの方法が自分にとってストレスなく続けられるか」を考えることです。
10-4. 一歩踏み出す勇気
実際に多くの患者さんが、「デンタルローンを利用できると知って安心しました」「分割なら払えると分かって、やっと矯正治療を決断できました」とおっしゃいます。
矯正治療は数か月や数年単位で取り組むものですが、その後の人生は何十年にもわたります。
矯正治療に投資することは、未来の自分へのプレゼントでもあるのです。
もし今、「出っ歯を治したい」「ガタガタを整えて笑顔に自信を持ちたい」と思いながら費用面で迷っているなら、ぜひ一度カウンセリングで相談してみてください。
デンタルローンを含めた支払い方法を具体的にシミュレーションすることで、「これならできる」という安心感が得られるはずです。
10-5. 未来の自分を想像して
矯正治療を終えた後の姿を思い浮かべてみましょう。
- 出っ歯が改善して口元がすっきりした笑顔
- ガタガタが整って歯磨きがしやすくなった毎日
- 写真に写るときに自然に笑える安心感
こうした未来を手に入れるための最初の一歩は、必ずしも大きな金額を一度に用意することではありません。
分割払いで無理なくスタートすることも立派な選択肢なのです。
当院では、一人ひとりの患者さんに最適な矯正治療を提案し、治療中も患者さんが相談しやすい快適な環境を作るよう心掛けています。
矯正治療に興味のある方はお気軽にご相談ください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
この記事を読んだ方が、より良い矯正治療を受けられることを願っています。
今後もどうぞご贔屓ご鞭撻のほどを。
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