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医療コラム
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2024.11.24

【インビザラインのアタッチメント:取れた、目立つ、着色への対応】


こんにちは、岡山矯正歯科の院長 田川 淳平です。

インビザラインは、透明なマウスピースを使って歯並びを矯正する画期的な治療法です。

見た目を気にせず矯正を進めることができ、快適な日常生活を送りながら治療を続けられるという大きな利点があります。

しかし、インビザラインの治療には「アタッチメント」と呼ばれる歯に付ける小さな突起物が欠かせません。

このアタッチメントには、取れた、すぐ取れる、痛い、口内炎、目立つ、着色などのトラブルの可能性があり、アタッチメントが取れてしまうと、治療効果が低下する恐れがあります。

この記事では、アタッチメントの役割や、取れたなどのトラブルの際の対応方法について詳しく解説します。

  1. アタッチメントの役割とは?
  2. アタッチメントが取れる原因とは?
  3. アタッチメントが取れた場合のリスク
  4. アタッチメントが取れた際の対応方法
  5. アタッチメントの痛みや口内炎の対策
  6. アタッチメントが目立つ?見た目の心配と対策
  7. アタッチメントの着色について
  8. アタッチメントの定期的なチェックとメンテナンス
  9. まとめ
アタッチメントが取れると困ります
アタッチメントが取れると困ります

1.アタッチメントの役割とは?

インビザライン矯正のアタッチメントは、歯に直接取り付ける小さなレジン製の突起物で、マウスピースの矯正力を効果的に歯に伝えるための重要な役割を果たします。

このアタッチメントがあることで、マウスピースは歯を正確に動かし、歯並びを矯正する力を発揮することができるのです。

アタッチメントの形や大きさは、患者さん一人ひとりの治療計画に基づいて異なります。

特に難しい歯の移動や回転が必要な場合、アタッチメントがなければ、マウスピースだけでは十分な矯正力が得られません。

アタッチメントが歯にしっかりと接着されていることで、効率的な治療が可能になるのです。

歯の表面に付いている歯に似た色の突起がアタッチメントです
歯の表面に付いている歯に似た色の突起がアタッチメントです

2.アタッチメントが取れる原因とは?

アタッチメントは、治療の過程で歯から取れてしまうことがあります。

以下は、アタッチメントが取れる主な原因です。

  • 食事中の強い力
    固い食べ物や粘着性のある食品を噛んだ際に、アタッチメントが取れてしまうことがあります。特に、ナッツやキャラメルのような硬い食品や粘着性のある食べ物は、アタッチメントに過度な負担をかけ、外れる原因となります。
  • 不適切なマウスピースの装着
    マウスピースが正しくフィットしていない場合、アタッチメントに余分な力がかかり、取れたりします。これは、患者さんがマウスピースを長時間装着していなかったり、歯が計画通りに動いていない場合に発生することがあります。
  • 接着剤の劣化
    アタッチメントは歯にレジンを使って接着されていますが、時間の経過とともにこの接着剤が劣化し、アタッチメントが取れたりすることがあります。特に長期間にわたる治療では、アタッチメントの定期的なチェックとメンテナンスが重要です。
  • 歯の状態
    歯に金属やセラミックなどのかぶせが入っている状態では、アタッチメントは付きにくく、すぐ取れることもあります。また、元々の歯の表面の質によっては、アタッチメントが付きにくい歯もあり、その場合にはすぐ取れる原因となります。

3.アタッチメントが取れた場合のリスク

アタッチメントが取れたまま放置すると、いくつかのリスクが生じる可能性があります。

3-1.治療効果の低下

アタッチメントが取れると、マウスピースが歯にしっかりフィットせず、矯正力が低下します。

その結果、歯の動きが計画通りに進まなくなり、治療期間が延びる可能性があります。

場合によっては、再度治療計画を見直す必要が出てくることもあります。

3-2.痛みや不快感の原因に

アタッチメントが取れると、マウスピースがずれて不自然な位置に当たることがあり、その結果、口内に痛みや不快感を引き起こすことがあります。

場合によってはかなり痛いこともあります。

特に長時間放置すると、摩擦によって歯茎や頬の内側に傷ができ、口内炎を引き起こすこともあります。

3-3.治療の遅れ

アタッチメントが取れている状態では、正確な歯の動きが得られないため、治療の進行が遅れてしまいます。

これにより、治療期間が延長されるだけでなく、再度のアタッチメント取り付けや治療計画の変更が必要になる場合があります。

4.アタッチメントが取れた際の対応方法

アタッチメントが取れた、取れてしまった場合、以下の手順で迅速に対応することが重要です。

4-1.矯正歯科医院に連絡する。

アタッチメントが取れたことに気付いたら、まずは矯正歯科医院に連絡しましょう。

速やかに再度取り付けてもらう必要があります。

取れたまま放置すると、治療が計画通りに進まなくなり、余計な時間がかかってしまいます。

4-2.マウスピースの装着を続ける

アタッチメントが取れた場合でも、マウスピースの装着を続けてください。

アタッチメントが取れた部分も含めて、マウスピースを装着すると歯には矯正治療の効果が引き続きあり、装着していないと歯が元の場所に戻るためです。

アタッチメントが取れたからといってマウスピースを装着しないと、治療の進行を大幅に遅らせてしまいます。

4-3.食事や飲み物に注意する

アタッチメントが取れやすい状況にある場合、固い食べ物や粘着性のある食べ物を避けるよう心掛けましょう。

5.アタッチメントの痛みや口内炎の対策

アタッチメントが取れた後、痛みや口内炎が発生することがあります。

これらの症状は、欠けたアタッチメントやマウスピースの不適合により、アタッチメントやマウスピースが頬粘膜などに擦れることで生じます。

以下の方法で対処しましょう。

5-1.痛みが続く場合の対処法

欠けたアタッチメントが擦れることにより痛みが続く場合、矯正歯科医に相談してみましょう。

アタッチメントを削ることや、アタッチメントの付け直しが有効です。

5-2.口内炎のケア

欠けたアタッチメントが唇や頬の内側に当たって口内炎ができた場合、ワックスを使用して摩擦を軽減することができます。

矯正用ワックスをアタッチメントの上に貼ることで、摩擦を防ぎ、口内炎の悪化を防ぐことができます。

また、口内炎ができやすい場合は、ビタミンを多く含む食品を摂取すると良いでしょう。

6.アタッチメントが目立つ?見た目の心配と対策

インビザラインのアタッチメントは、歯の色に近い素材を使用しているため、基本的に目立ちにくい設計です。

しかし、近くでよく見るとアタッチメントが気になることもあります。

特に前歯にアタッチメントが付いている場合、気になる方も少なくありません。

6-1.アタッチメントの見た目の不安を解消する方法

アタッチメントが目立つ場合、矯正歯科医院に相談してみましょう。

アタッチメントは歯の移動に必要であるため外せる場合は少ないですが、そのアタッチメントを必要とする移動がもしも終わっていれば、外すことができることもあります。

その場合には、一部のアタッチメントを削ることによって外すことも可能です。

7.アタッチメントの着色について

インビザラインのアタッチメントは歯の色に近い素材で作られていますが、時間の経過とともに着色することがあります。

特に、コーヒー、紅茶、ワイン、カレーなどの色素が強い食品や飲み物を摂取することで、アタッチメントが変色してしまうことがあります。

この着色が進むと、見た目に影響を与え、透明なインビザラインの大きな利点である「目立たない」という特徴が損なわれる可能性があります。

7-1.着色の原因

着色は、日常的な飲食物によって引き起こされることが多いです。

特に、タバコの煙や喫煙によるニコチン、コーヒーや紅茶のタンニンなどが、アタッチメントに色を付けてしまう主な原因です。

また、口腔内のケアが不十分な場合、着色をさらに促進することがあります。

7-2.着色の予防策

アタッチメントの着色を防ぐためには、まず定期的な歯磨きとフロスによる口腔ケアが欠かせません。

特に色の濃い食品や飲み物を摂取した後は、速やかに歯を磨くか、口をすすぐことで、着色を防ぐことができます。

また、歯科医院での定期的なクリーニングも、アタッチメントの着色を防ぐために有効です。

7-3.着色が気になる場合の対策法

アタッチメントが着色してしまった場合、矯正歯科医院で専用のクリーニングを受けることで、着色を取り除くことができます。

場合によっては、アタッチメントを一度外し、新しいものに交換することで、見た目の問題を解消することも可能です。

着色が気になる場合は、歯科医師に相談し、適切な処置を受けることが大切です。

8.アタッチメントの定期的なチェックとメンテナンス

インビザラインの治療中は、アタッチメントの定期的なチェックとメンテナンスが非常に重要です。

アタッチメントが取れていないか、正しい位置にあるかを確認し、問題があれば早めに対処することで、治療がスムーズに進みます。

以下のポイントに注意しましょう。

8-1.定期的な診察の重要性

矯正歯科医は、定期的にアタッチメントの状態をチェックし、必要に応じて調整を行います。

診察を怠らず、必ず定期的に診察を受けるよう心掛けましょう。

8-2.自己チェックを習慣化する

自分自身でアタッチメントの状態を確認することも重要です。

鏡を使って、アタッチメントが取れていないかを確認し、異常があれば歯科医院に相談しましょう。

アタッチメントが取れたら相談してくださいね
アタッチメントが取れたら相談してくださいね

9.まとめ

インビザラインのアタッチメントは、治療の成功に不可欠なパーツです。

アタッチメントが取れてしまった場合は、矯正歯科医院に連絡し、すぐに再装着の手続きを行うことが治療効果を最大限に引き出すために重要です。

また、アタッチメントが取れる原因を理解し、予防策を講じることで、トラブルを未然に防ぐことができます。

治療期間中は、アタッチメントのチェックを習慣化し、痛みや不快感がある場合は早めに対応することで、快適な治療を続けることができます。

当院では、一人ひとりの患者さんに最適な矯正治療を提案し、治療中も患者さんが相談しやすい快適な環境を作るよう心掛けています。

矯正治療に興味のある方はお気軽にご相談ください。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

この記事を読んだ方が、より良い矯正治療を受けられることを願っています。

今後もどうぞご贔屓ご鞭撻のほどを。

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