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2024.09.05

抜歯を伴うインビザライン矯正は難しい?その注意点


こんにちは、岡山矯正歯科の院長 田川 淳平です。

インビザライン矯正は、透明なマウスピースを使用して歯並びを整える画期的な方法として多くの方に選ばれています。

しかし、皆さまの中にはネット上で「抜歯を伴うインビザライン矯正は難しい、治らない」という言葉を見つけて不安に思われた方もおられるかもしれません。

本記事では、インビザライン矯正で抜歯が必要になるケース、その難しさ、そして治療中に気を付けるべきポイントなどについて詳しく解説します。

インビザライン矯正のイメージ
  1. インビザライン矯正で抜歯が必要な場合
  2. 抜歯を伴うインビザライン矯正の難しさ
  3. 抜歯を伴うインビザライン矯正を受ける前の注意点
  4. インビザライン矯正における治療開始後のケアとフォローアップ
  5. インビザライン矯正と患者さんの協力
  6. まとめ

1.インビザライン矯正で抜歯が必要な場合

矯正治療で抜歯が必要になる理由は、主に2つです。

①ガタガタが大きい場合と、②前歯を後に引っ込める必要がある場合。

インビザライン矯正でも同様で、①と②の場合には抜歯が必要となります。

それでは、どうして①と②の場合には抜歯が必要かを説明していきましょう。

①ガタガタが大きい場合

ガタガタが大きい歯並びをイメージで捉えると、8人掛けのソファに定員オーバーで10人座っているようなイメージです。

ソファに定員オーバーで座っているイメージ
ソファに定員オーバーで座っているイメージ

ソファであれば座る人数を少なくすることによってきちんと座れるようになりますが、口の中であれば歯を抜くこと(抜歯)により全ての歯が並ぶためのすき間を確保します。

丸々1本分くらいの大きなガタガタがある場合には、すき間の確保のために抜歯をしてインビザライン矯正を行う可能性が高くなります。

②前歯を後に引っ込める必要がある場合

前歯が前方に突出しているケースでは、歯を後ろに引っ込めるためのスペースが必要です。

この場合にも抜歯が選択されることがあります。

また、上下の嚙み合わせがズレている場合、抜歯が必要になることがあります。

特に、上の前歯が下の前歯よりも大きく前方にある状態や、下の前歯が上の前歯よりも前方にある状態の改善には抜歯が効果的です。


①、②のような場合には、抜歯をしてインビザライン矯正を行う可能性が高くなります。

「健康な歯を抜く」と聞くと、患者さんは「イヤだなあ」と感じると思います。

それが普通の反応です。

ただ、抜歯をしなければ治療することができない歯並びや嚙み合わせがあることをご理解ください。

逆に言うと、抜歯をして矯正治療を行う方は劇的な変化を期待することができます。

2.抜歯を伴うインビザライン矯正の難しさ

抜歯を伴うインビザライン矯正は、歯科医師にとって大変難しい治療です。

矯正歯科医であれば誰でもできるような簡単な治療ではありません。

そもそも、アライナー矯正(マウスピース矯正)はワイヤー矯正よりも難しい治療です。

ワイヤー矯正の場合でも歯を抜かない治療よりも抜歯を伴う治療の方が難しく、ワイヤー矯正よりも難しいアライナー矯正であれば抜歯を伴う治療が大変難しいのは想像に難くないでしょう。

抜歯を伴うインビザライン矯正は難しいですが、その理由は以下の点にあります。

①歯の動かし方が複雑になる

抜歯を行うことで、歯を移動させるためのスペースができる一方で、そのスペースをどのように使って歯を動かすかが非常に重要です。

マウスピースのデザインを慎重に計画する必要があります。

特に、抜歯したスペースが適切に閉鎖されるように歯を移動させるには、高度な技術と経験が求められます。

②治療期間が長くなる可能性がある

抜歯を伴う矯正治療では、歯が動く距離が長くなるため、歯を抜かない矯正治療よりも治療期間が長くなることがあります。

患者さんにはこの点を理解していただく必要があります。

治療期間が長くなると、患者さんのモチベーションが下がることがあり、その場合にはインビザラインの装着時間も短くなります。

装着時間の短縮は、効果的な歯の移動を妨げ、インビザラインが歯にしっかりとフィットしなくなります。

フィット感が失われると、歯の移動が計画通りに進まないため、治療結果に影響を与えることがあります。

このため、治療期間が長い抜歯を伴うインビザライン矯正では治療が難しくなるわけです。

インビザライン矯正の装置のイメージ

3.抜歯を伴うインビザライン矯正を受ける前の注意点

アライナー矯正(マウスピース矯正)は歯科医師にとって大変難しい治療であり、治療を受ける矯正歯科医院選びには注意が必要であり、それについてはコチラの記事にも書きました。

抜歯を伴うインビザライン矯正を受ける前の矯正歯科医院選びには、以下の点に注意することが重要です。

①日本矯正歯科学会の認定医、専門医を選ぶ

ではどのようにインビザライン矯正が上手な矯正歯科医院を見つけるか?

これはかなり難しい問題ですが、まずは【日本矯正歯科学会】の認定医、専門医から探しましょう。

当院の院長と副院長はどちらも認定医です。

②矯正の初診カウンセリングを受けて、インビザライン矯正による症例を見せてもらう

ただ、「インビザライン矯正は日本矯正歯科学会の認定医にやってもらいましょう」とだけ注意喚起しても、認定医の中にはワイヤー矯正はできるけどインビザライン矯正はイマイチという矯正歯科医も実際に存在してしまいます。

そこで、時間はある程度必要なのですが、実際に矯正の初診カウンセリングを何件か受けて回ることをお勧めします。

そこで、インビザライン矯正による症例(実際の治療経過の写真など)、特に何本か抜歯を行っている症例を見せてもらってみてください。

これである程度は見分けることができると思います。

4.インビザライン矯正における治療開始後のケアとフォローアップ

抜歯を伴うインビザライン治療を成功させるためには、治療開始後のケアとフォローアップが非常に重要です。

ここでは、患者さんが気を付けるべきポイントについて詳しく説明します。

インビザライン治療の成功は、患者さん自身の協力によるところが大きいです。

特に、抜歯を伴う治療では、患者さんが治療計画に従い、指示を守ることが治療結果に直結します。

①マウスピースの装着時間を守る

インビザライン矯正ではマウスピースの装着時間が非常に重要です。

1日22時間以上の装着を守ることで、歯が計画通りに動き、治療がスムーズに進行します。

特に抜歯を伴う治療では、マウスピースの装着時間を守ることが重要で、装着時間が守られないと治療結果に影響を及ぼす可能性があり、歯の移動が計画通りに進まず、綺麗な歯並び・嚙み合わせにできなかったり、治療期間が延びるリスクが高まります。

②抜歯後の痛みとケア

抜歯後は、痛みや腫れが生じることが一般的です。

しかしながら、抜歯後の痛みがあるからといって、インビザラインを装着しないでいると歯は動きません。

抜歯後の痛みを和らげるために、処方された痛み止めを適切に使用し、抜歯部位を清潔に保ちつつ、インビザラインを装着することが大切です。

また、冷却を行うことで腫れを抑えることができます。

食事についても、抜歯部位に負担をかけないように心がけましょう。

③定期的なフォローアップ

インビザライン治療では、定期的な通院が非常に重要です。

特に抜歯を伴う場合、歯の動きを定期的にチェックすることが成功の鍵となります。

通常、4〜8週間毎の通院が推奨されますが、必要に応じて頻度を増やすこともあります。

これにより、問題が早期に発見され、適切な対応が取れるようになります。

5.岡山矯正歯科での抜歯を伴うインビザライン矯正の治療例

抜歯を伴うインビザライン矯正を受ける前の矯正歯科医院選びは重要で、日本矯正歯科学会の認定医を選び、インビザライン矯正の症例を見せてもらうことが大事とお話しました。

では、岡山矯正歯科での症例はどんなものなのかを実際に見て頂こうと思います。

①ガタガタが大きい症例

まだ治療途中の方ですので、並びや嚙み合わせは100点満点ではありませんが、わずか1年とは思えないくらいの変化量であることが分かると思います。

ガタガタがほどけて、元々大きくズレていた上下の前歯の真ん中もピッタリ合っています。

②前歯を後に引っ込めた症例

まだ治療途中ですので、並び、特に下の前歯の向きなどは改善余地がありますが、わずか1年で抜歯でできたスペースはほぼ閉じて、前歯が大きく後に動いたのが分かると思います。

元々は、前歯が前に出ているために開咬(噛んだ時に上と下の前歯が噛まない)でしたが、上下の前歯がしっかりと噛めるようになっています。

6.まとめ

抜歯を伴うインビザライン矯正は、患者さんにとって大きな決断です。

しかし、適切な治療計画と患者さんの協力があれば、抜歯を伴うインビザライン治療で良好な結果が期待できます。

治療を始める前に、日本矯正歯科学会の認定医、専門医の先生の所でしっかりとカウンセリングを受け、抜歯を伴うインビザライン矯正の症例を見せてもらってから、治療を受けるドクターを選ぶことが成功の鍵です。

矯正治療を受けるかどうか迷っている方や、インビザライン治療についてもっと知りたい方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。

私たちは、あなたの笑顔を守るために最善を尽くします。

あなたに最適な治療法を一緒に考えましょう。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

この記事を読んだ方が、より良い矯正治療を受けられることを願っています。

今後もどうぞご贔屓ご鞭撻のほどを。

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